レモくん、ブランコと[トイレ]と[がまん]

Drama 3 to 6 years old 2000 to 5000 words Japanese

Story Content

レモくんは、幼稚園で一番元気な男の子です。今日はお天気がとっても良いので、幼稚園の庭で大好きなブランコに乗っていました。
「ぶーん、ぶーん!」レモくんは、ブランコを力いっぱい漕ぎます。風を切る音が気持ちいい!
太陽もニコニコ、お花もゆらゆら。レモくんは歌を歌いながら、楽しくブランコを漕ぎ続けました。
「ああ、楽しいなあ!」レモくんは、大きな声で笑いました。
ところが、しばらくすると、レモくんのお腹の中に、なんだか変な感じがしてきました。
「あれ…?」レモくんは、ブランコを漕ぐのを少し弱めました。お腹の底が、なんだかむずむずします。
(うーん…なんだかトイレに行きたいような…)
でも、ブランコが楽しくて、レモくんはまだがまんすることにしました。「もう少しだけ、がまんしよう」
再び、ブランコを大きく漕ぎ始めました。「ぶーん、ぶーん!」
しかし、トイレに行きたい気持ちは、だんだん強くなってきました。お腹の中のむずむずが、どんどん大きくなっていくようです。
(うう…やっぱり、トイレに行きたい…でも、まだがまんできる!)レモくんは、ぎゅっと目を閉じました。
ブランコが一番高いところまで上がると、レモくんのお腹は「ぎゅー!」と痛くなりました。「きゃあ!」
それでも、レモくんは必死にがまんしました。ブランコから落ちないように、しっかりと掴まっていました。
ブランコのスピードが落ちてきて、ようやく止まりました。レモくんは、よろよろと立ち上がろうとしました。が、その時…
「あっ…」ちょっぴり、おしっこが漏られちゃったのです。
(大変!全部漏らしてしまうかも!)
レモくんは、動けなくなってしまいました。スカートが少し濡れて、なんだか冷たい…。
(どうしよう…どうしよう…)レモくんは、その場で小さく震えました。もじもじ、もじもじ。
(動いたら、もっと漏らしてしまうかも…)
レモくんは、トイレまでたどり着ける自信がありません。でも、このままここにいるわけにはいきません。
意を決して、レモくんはゆっくりと歩き出しました。ちょろ、ちょろ…やっぱり少しずつ漏らしてしまっています。
(頑張れ、レモくん!あと少し!)
幼稚園の廊下は、いつもよりずっと長く感じられました。お腹を押さえながら、レモくんは一生懸命トイレを目指します。
そして、ようやくトイレのドアが見えました!
「やったー!」
しかし…トイレのドアの目の前で、レモくんはまた漏らしてしまいました。「ちょろ、ちょろ、ちょろ…」
(ああ…もうダメだ…)
レモくんは、トイレのドアの前で立ち尽くしました。今にも全部漏らしてしまいそうで、お腹をぎゅっと押さえました。もじもじ、もじもじ…。
でも、おしっこは止まりません。それどころか、だんだん勢いが強くなってきました。「あああ…!」
そして、ついに…ジャー!
レモくんは、その場で勢い良くおもらしをしてしまいました。
温かいものが、スカートを伝って足に流れていきます。レモくんは、泣きそうになりました。
がまんしなければよかった…)
しばらくの間、レモくんはトイレの前で立ち尽くしていました。動くと、もっと漏らしてしまいそうで、怖かったのです。
(どうしよう…誰かに見られたら、恥ずかしい…)
もじもじしながら、レモくんは心の中でそう思いました。
(もう、絶対がまんしない!)
ゆっくりとトイレに入って、レモくんは濡れた服を着替えました。
これからは、トイレに行きたくなったら、すぐに先生に言うことに決めました。そうすれば、こんなに大変な思いをすることはないのですから。
そして、レモくんは幼稚園の先生におもらししてしまったことを伝えました。先生は優しく「大丈夫だよ。我慢しないでいつでもトイレに行ってね」と言ってくれました。
レモくんは、少し恥ずかしかったけど、ホッとしました。
レモくんは、この日のことを決して忘れませんでした。そして、おしっこをがまんすることの危険さを、みんなに教えてあげようと思ったのです。
皆さんも、トイレに行きたくなったら、絶対にがまんしないでくださいね!